株式会社プラセス
OA・自動車・エレクトロニクスなどの樹脂金型、 樹脂成形品及びプレス部品の組立販売
愛知県豊川市宿町権平24番地
株式会社プラセスは、樹脂金型の設計・製造から成形部品の量産まで、一貫したものづくりを手掛けるメーカーです。
今回、お話を伺ったのは、中国・広東省にあるプラセスの中山工場で総経理(社長)を務める佐藤さんです。
中国拠点の統合責任者として現地へ赴任し、金型工場と成形工場の2拠点を統合。
現在は現地拠点の社長として、より広い範囲で工場経営を担っています。
社長就任の背景や経営者としての視点の変化、海外挑戦によって得られる成長について伺いました。
社長就任の話をいただいたときは、正直なところ「社長業」というものを具体的にイメージできていませんでした。
ただ、数年前から海外勤務の可能性について打診を受けていましたし、海外で活躍している先輩方から「海外に挑戦することで、人間としても仕事面でも大きく成長できる」といった話も聞いていたので、戸惑いはありませんでした。
もちろん不安もありましたが、「せっかくの機会だから挑戦しよう」と即座に中国行きを決断できました。
家族にも、あらかじめ海外赴任の可能性について伝えていたため、スムーズに送り出してもらえたのも良かったと感じています。
今振り返ると、日頃から全社の利益を考えて行動していたことや、判断の速さが、海外拠点を任せる人材として選ばれた理由だったと考えています。

社長になって大きく変わったのは、会社全体を見る必要が出てきたことです。
私はもともと金型部・生産技術という部署にいたため、金型や成形といった製造領域については知識と経験がありました。
しかし、経営を担う立場になると、営業や総務、経理など、自分が直接関わってこなかった部署の業務も理解しなければなりません。
現地工場を統合する際には、中国の法律について学ぶ必要もあり、周囲に相談しながら少しずつ知識を身につけていきました。
その中で、「自分はまだ何も知らなかったのだな」と思い知らされる場面も多くありました。
現場で働いている頃は、目の前の仕事を完了させることに集中すれば、成果を上げられました。
しかし、経営者になると、自分の目の前にない仕事も含めて、すべてが重要です。
取引先から仕事を受注することのありがたみもわかるようになりました。
この3年間は、日本にいた頃より管掌する部署が4倍に増えたということもあり、私自身「4倍成長した」と感じるほど濃密な時間でしたね。

仕事のスピード感です。
中国市場は技術の進歩も競争も非常に激しく、判断や対応が遅れると成約に至らないことも少なくありません。
そのため、わからないことがあればすぐに確認する、調査が必要であれば即座に動くなど、自分のところで仕事や情報を止めないことを意識するようになりました。
経営者が判断を止めると、その先にいる従業員の仕事も止まってしまいます。
もちろん正確な判断のために情報収集は不可欠ですが、確認しながらも前に進む姿勢が重要だと感じています。
もともと判断力には自信がありましたが、中国に来てからさらに判断力や対応力が大きく鍛えられました。
金型工場と成形工場、現地の2拠点を1つに統合するプロジェクトです。
私の就任当時、中国ではコロナ禍の影響や物価上昇によるコスト増加などにより、経営環境が厳しくなっていました。
より効率的な運営を目指して2拠点を統合するという方針は、私の赴任時点で既に決まっており、私個人が判断したものではありません。
私は、その方針を実行する現場の責任者として赴任しました。
その中で最も難しかったのは、人に関わる部分です。
工場の統合で環境が変わるため、すべての従業員が同じように納得してくれるわけではありません。
私自身赴任したばかりで、現地の従業員と十分な信頼関係を築けていないこともあり、関係者を説得して話を進める難しさを感じました。
社長として経験の浅い私がこの大きなプロジェクトを推進できたのは、本社のサポートをしっかりと受けながら、経営判断を一つひとつ下していくことができたからです。
現地の仲間や本社から派遣された支援要員など、多くの方に支えてもらったからこそ、ここまで進めることができました。
この経験を通じて、経営とは数字や設備だけを見る仕事ではなく、人と向き合って会社を前に進める仕事なのだと実感しました。

私が最も大切にしているのは、品質へのこだわりです。
製造業として製品の品質を保証できなければ、お客様から信用や信頼を得ることはできません。
また、品質を軽視した場合、現場の手戻りや不具合対応が増え、結果的に無駄なコストの発生にもつながります。
そのため、スタッフが品質をおろそかにしそうになった時は、なぜ問題が起きたのか、どう改善すべきなのか具体的に伝えるようにしています。
海外では言葉の壁もあるため、抽象的な説明では伝わりません。
実際の事例をもとに、具体的に伝えることを心がけています。

海外挑戦は、仕事面でも生活面でも新しい経験の連続で、一歩踏み出すには勇気が必要だと思います。
しかし、挑戦してみると、より広い範囲の仕事を、より高い視座に立って行うことになるため、仕事や会社全体の流れに対する理解が一気に深まります。
私自身、この3年間で日本にいた時とは比べられないほど多くの経験を積むことができました。
「さらに成長したい」「環境を変えてみたい」と考えている方は、ぜひ一歩踏み出して挑戦してみてください。
海外赴任は、自分自身を大きく成長させるチャンスです。
今回は、株式会社プラセスの佐藤さんに、海外に挑戦して手に入れた経営者の視野や、社長として会社を動かす楽しさ・大変さなどを伺いました。
佐藤さんのお話から感じたのは、キャリアアップとは役職を得ることだけではなく、新しい環境に挑戦し、視野を広げ続けるための手段でもあるということです。
社長就任後、「自分はまだ知らないことが多い」と気づき、学び続けた姿勢こそが、佐藤さんの現在の成長につながっています。
kaiのコンテンツでは、ほかにも社内制度や職場環境に関する口コミ・回答をご覧いただけます。
海外で働いてみたい方はもちろん、「より大きな仕事に挑戦したい」「経営者視点を身につけたい」と考えている方は、ぜひプラセスで働く社員の声にも目を通してみてください。
2026年7月29日 公開
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