株式会社デイリーエッグ
養鶏業、鶏卵・液卵・肥料製造販売。
兵庫県赤穂市東有年1650
兵庫県赤穂市の農場で約170万羽のニワトリを飼育し、食卓へ安全・安心な卵を届けている株式会社デイリーエッグ。
同社は、国内の鶏卵業界でトップクラスの規模を誇る「坂本産業グループ」の一員として、日本の食を力強く支えています。
優れた自然環境と、農場ゲートから始まる厳格な衛生管理、スピーディーな生産・出荷で、食卓の安全・安心を実現しています。
日本の養鶏を守りたいという信念のもと、自社農場でほぼ全工程を手がけ、品質やトレーサビリティに責任を持って安心な卵を提供しています。
今回は、日本が誇る食文化を後世へつなぐデイリーエッグで採用などの業務を幅広く担当する矢野様に、業務内容や会社の雰囲気、仕事の面白さなどについて伺いました。
2011年10月に中途採用で入社しました。
前職はアイスクリーム工場で、モナカとソフトクリーム製造ラインのオペレーション業務に携わっていました。
アイスの中ではソフトクリームの製造が一番難しいのですが、オペレーション業務を自分に任せてもらえたのは、仕事の正確性やライン従事者への配慮により信頼を得ることができたからだと思っています。
ただ、30歳を前に2人目の子供ができたことで、交代勤務ではない日勤の仕事に変えようと思い、転職活動を始めました。
デイリーエッグの求人に応募したのは、卵が好きだったこともあって「面白そうだな」と思ったからです。
面接をしてくれた社長、部長といろいろなことを話しているうちに「自分が思っていることをすぐに理解してくれる」と感じ、「やりたいこともわかってくれる」と思ったので、その場で入社を決めました。
物流や卵の需給調整(販売計画の作成)、人事・資材など幅広い業務を担当しています。
物流は、新規案件の物流構築や既存便の見直しと再構築、運賃交渉、関係各所への連絡です。
需給調整は、生産部が作成してくれた卵の生産計画と各取引先の直近の販売量に基づいて2ヶ月先を目安に販売計画を作成し、生産と販売のバランスを見て販売数の増減を調整します。
販売計画をもとに営業会議でどう動くか詳細を決めており、日々の販売実績と計画をすり合わせ、気になる動向があれば各担当へ連絡する役割も担っています。
資材の仕事は、各メーカーとの価格交渉ですが、段ボールの商談では材質、寸法などのオリジナリティを出せるので楽しいですね。
人事では、新卒・中途・障がい者雇用を含めて担当しています。
特に重点的に取り組んできたのは障がい者雇用で、2024年には障がい者雇用の促進・安定に関する取り組みに優れた中小企業を厚生労働大臣が認定する「もにす認定」を受けることができました。
この分野の取り組みは、福祉大卒の私だからできたと自負しています。
このように職域が広いがゆえに、1日の仕事の流れは明確に決まっておらず、日々流動的に業務をこなしています。
資材担当は、もともと社長が受け持っていた業務を任されました。
採用については、前任の業務課長が管轄していた仕事を引き継いだ形です。
私の業務の幅が広がったのは成り行きですが、強いて言うなら「あの人なら信頼して任せられる」ということだったのではないかと思います。

1ロット(鶏舎)で10万羽ほどのニワトリを飼育しているため、休産や鶏の入れ替えにひとたび入ると一気に10万羽分の卵がなくなってしまいます。
つい2日ほど前までは「卵に余裕があるな」と思っていたのに、一瞬で様相が変わります。
休産、鶏の入れ替えは毎月どこかの鶏舎で発生しており、休産と鶏の入れ替えが重なるタイミングは本当に厳しいです。
こうしたことに備えるために2ヶ月先までの販売計画を作成し、営業や生産部と販売の仕方を打ち合わせしているのですが、他社要因や販売動向次第でも逐一状況が変わります。
売るのが仕事の営業さんに販売を弱めるという酷なお願いをすることもありますが、ないものは仕方がないと協力してもらえますし、生産部にも生産調整の依頼をして協力してもらうことがあります。
ただ、いろいろなことを皆で共有し、どうするべきかを決めていくのは面白いです。
こういうことが頻繁に発生するのは、生き物相手の仕事ならではだと感じます。
鶏卵業界に限らず、需給調整にかかわる仕事に就いている方は、結果的に『事前の話と違うじゃないか』と厳しいお言葉をいただく経験が少なからずあると思いますし、営業や生産現場のように成果が目に見えるわけでもありません。
うまく切り抜けても特に褒めてもらえませんが、大きな達成感があります。
最初は物流から始まり、徐々に職域が広がり今の業務内容にまで増えていきましたが、一つの業務に留まることなく仕事を増やせたことで社内全体の業務を見渡せるようになりました。
各部署のメンバーとも接点を持てたことは、採用活動にもかなり役立っています。
今回、こうして社を代表してインタビューを受けさせていただいているのも、社内で信頼してもらっているからこそだと思います。
責任重大ではありますが、私の仕事への想いを少しでも多くの方に知っていただければうれしいです。
若手社員や就活中の学生さんたちと一緒に仕事をさせてもらえるのは私の特権だと思いますが、これもやりがいの一つです。

採用担当になって感じたのは、デイリーエッグと地域との接点が希薄だということでした。
この会社で働いている人は、この地域で生まれ育った、あるいは生活しているという方が多いので、たくさんの人員を安定的に採用していくには、やはり地域の皆さまに会社を認知していただかなければなりません。
そこで最初に取り組んだのは、行政に働きかけてパイプをつくることでした。
そうするうちに、市役所やハローワークの担当者の方が「こんなイベントがあるので参加しませんか?」「こういう取り組みをしませんか?」といった声をかけてくださるようになったので、結果的にきちんと芽が出たと思っています。
当時はまだ、会社と地域の関係性が希薄だったこともあり、地域における認知度の低さを感じていたので、行政や地域団体と協力して地域活性化と自社のPRを図れないかと考えていました。
ちょうどその頃は、学生スポーツに企業スポンサーが付き始めていたタイミングでした。
関東リーグではユニフォームにスポンサーロゴを付けた大学もちらほら見受けられた中、関西リーグではまだ存在しなかったのですが、私は関西福祉大学でサッカー部が指定強化クラブになったことを知っており、「これはチャンスだ」と思い話を持ち込んだという経緯です。
OBとして大学にかかわり続けられるのはうれしいことですし、私たちのスポンサーロゴを胸に掲げてピッチを走っている姿を見ると、一番乗りで良かったと思います。
こうした広報活動を機に、別の団体からお声がけをいただくこともあります。
これからも積極的にアクションを起こして地域の方々の認知度を高めていき、何かあったときは「デイリーエッグなんてどう?」と言っていただける企業になりたいと思っています。
社風として好きだと思えるのは、上司や経営層も電話を切るときに「失礼します」と謙虚な言葉を口にしているところです。
社長が事務所に来たときは皆に挨拶や声かけをしてくれて、頭を下げる姿を見て、「こういう姿勢は大切にしないといけないし、見習わないといけない」と思わせてもらっています。
また、副社長が子育て世代ということもあり、ある社員が子供の行事に参加しないと言ったときは「ちゃんと休みを取って参加してあげなきゃだめだよ」とアドバイスされていた光景も印象に残っています。
上司や経営層のこうした人柄が好きですし、こういう人たちがいるからこそ、まだまだ学びたいと思わせてくれる環境で働けることが、長続きしている理由だと思います。
生き物相手の仕事ゆえに、先の予測など誰にもできず、明確な答えを出せるはずもありません。
そのため、仮に不正解だったとしても責める人はいませんし、失敗の経験を次に活かそうと前を向けることにも救われます。
一般的には「一次産業の仕事は休みを取りづらい」というイメージをお持ちの方が多いと思いますが、デイリーエッグは一般企業と変わらないと感じています。
海外からの技能実習生もたくさん来てくれているので、人員は比較的充足している状況です。
そのため、普段の休みや有給休暇を取りやすい環境が整っていると思います。
経営層が子育て世代ということもあり、子供の学校行事などにも参加できるよう積極的に配慮してもらえます。
福利厚生制度も、一般企業と比べて遜色ありません。
季節の行事に合わせて、会社がワンホールのクリスマスケーキや恵方巻を支給してくれる心遣いもうれしいですね。
外国籍の方が非常に多い会社なので、こうした取り組みはクリスマスや節分など日本に定着している文化に親しんでもらえる効果もあると思います。
また、春と秋の年2回開かれる盛大なバーベキュー大会は、多くの社員が集まって楽しく交流する機会となっています。
生き物相手で食品を製造する企業ということで、生命に真摯に向き合い、誠実にコツコツと真面目に仕事に取り組める方に仲間になっていただきたいです。
決められたルールを遵守し、上司や先輩の意見をしっかりと傾聴してアクションを起こせる行動力を持つ方が活躍できると思います。
その結果を仲間に伝え、今後に生かせるよう共有できる力もあるといいですね。
生産部では、日本GAP協会によるJGAP(Japan Good Agricultural Practices=日本の良い農業の取り組み)を取得しており、未就農者でも決められたルールを遵守することで「持続可能な農業」ができる仕組みが整っています。
ただ、仕組みがあってもそれを活用する人が守れなければ意味を成しません。
経験を重ねるとルールを簡略化してしまいがちですが、誠実かつ堅実に行動することで、生命や食の安全を守ることができると信じています。
私たちの職場は技能実習生や特定技能の方も多いので、そういった方々に敬意を払う対応も望まれます。
そうですね。
生き物を相手にする仕事には難しさもあるのですが、「命と真摯に向き合い、敬意を払うことを大切にしてくださる方が必要です」というお話をさせていただいています。
もう一つお伝えしているのは、「日本の食を守る」ということです。
デイリーエッグの強みは、卵の管理体制の確立や多彩な自社ブランド商品、同業他社との連携で得たスケール感と販路があることです。
卵が持つ魅力と可能性をどこまでも追求し、食品業界において新たな価値を創造しています。
日本の食の中でも卵の重要性は高く、生卵を安心して食べられるのは日本くらいでしょう。
私たちは、自社の養鶏技術をしっかりと後世につないでいきたいと考えています。

日本の卵のクオリティは世界一だと信じています。
実際に卵を生食する日本は、世界でも稀有な存在で、それが世界一安全である証だと思います。
それは現在まで安全をつないでくれた先人たちの礎の上に成り立っているものですが、私たちとしては独自に発展した「生食文化」や「安全・衛生管理基準」を単に引き継ぐだけでなく、時代に沿った形により進化させながら日本の養鶏を守っていきたいと考えています。
また、第一次産業を衰退させることは、国益を損なうことにもなります。
そうした観点からも、私たちと一緒に日本の食や文化を守ってくれる方を求めています。
卵は数ある食品の中でも優位性が高く、生食の賞味期限もそれほど長くないがゆえに定期的な購入につながります。
何より1羽の鶏が毎日1個の卵を産んでくれるので、毎日安定した仕事があります。
仕事の流れ自体はルーティンの内容が多いと思いますが、生き物を相手にしているので、日々の変化は必ずあります。
何かしらの変化に対し、自分で考えながら動けるのは本当に面白いと感じます。
マンネリ化することがなく、長続きする仕事です。
養鶏場の仕事となると、少しハードルが上がってしまう部分があるとは思います。
しかし、実際にここで働いているメンバーの大半は、鶏の飼育経験など持たないまま入社しました。
農業関係の仕事にも従事したことがなかった人ばかりなので、養鶏の知識が皆無でも始めやすいと思います。
ご興味をお持ちいただける方は、ぜひエントリーしてくださればと思います。
2026年11月4日 公開
株式会社デイリーエッグは、兵庫県赤穂市の農場…