
用地の仕入れと募集価格(物件価格)の設定について
価格2026年8月10日 公開

ファンドの募集金額に対して土地の価格が非常に低く、組成直前に取得した会社から仕入れているケースがあると聞きました。価格設定はどのように行われているのでしょうか。
この度は、用地の仕入れと募集価格(物件価格)の設定についてご質問いただきありがとうございます。
本記事では、開発型ファンドにおける用地取得の流れと、募集金額がどのように設定されるのかについてご説明させていただきます。
事業パートナーによる先行取得――投資機会を確保するための実務
ファンドの組成には、対象不動産の調査、契約書面の作成、募集準備や募集期間など、一定の期間が必要となります。
一方で、条件の良い不動産は市場に出てから短い期間で買い手が決まることが多く、ファンドの組成を待っていては取得の機会を逃してしまう場合が少なくありません。
そのため、開発型の不動産事業では、事業パートナーに一時的に物件を取得して確保してもらい、その後ファンドが取得するという手法が用いられることがあります。
これは、投資機会を逃さないための実務上の対応であり、不動産開発の分野では一般的かつ合理的な手法の一つとされています。
なお、取得の経緯にかかわらず、ファンドが不動産を取得する際の価格は、事業計画や総事業費の妥当性を踏まえて決定しています。
募集金額に占める土地価格の割合だけでは、妥当性は判断できません
ファンドの募集金額は、土地の取得費だけで構成されているわけではありません。
開発型ファンドでは、土地の取得費に加えて、造成費・建築費・設計監理費などを含む総事業費に基づいて募集金額が設定されます。
当社が多く取り扱うグループホームやデータセンターのような施設は、建物や設備の仕様が収益性を大きく左右するため、総事業費に占める建築費等の比重が大きくなる傾向があります。
土地代と建築費の比率は、物件の立地や建築する建物の仕様によって大きく変わるものであり、募集金額に占める土地価格の割合だけを比較して価格の妥当性を判断することは困難です。
住居系の物件を前提とした比率の感覚が、開発型ファンドにはそのまま当てはまらない点について、ご理解いただければと思います。
まとめ
当社のファンドの募集金額は、土地の取得費だけでなく、建築費等を含む総事業費に基づいて設定されています。
また、事業パートナー等による先行取得の有無にかかわらず、事業計画に照らして妥当と判断される価格でファンドが対象不動産を取得する運用としています。
今後も、価格形成を含むファンド運用のプロセス全体について、投資家の皆さまにとって分かりやすく、納得感のある情報提供に努めてまいります。