
開発工程をいくつかの段階に分け、各段階を独立したファンドとして運用する仕組みについて
その他2026年7月28日 公開

フェーズ1の出資者への配当を、フェーズ2の新しい出資者の資金で支払っているように見えます。これはどういう仕組みなのでしょうか。
この度は、当社が採用している「開発工程をいくつかの段階に分け、別のファンドで引き継ぎながら進める方式」についてご質問いただきありがとうございます。
掲示板等において、「新しいファンド(フェーズ2)の出資金で、以前のファンド(フェーズ1)の配当や償還を支払っているように見える」とのご指摘があることは、当社も承知しております。
本記事では、この方式の目的と資金の流れ、そして法的な位置づけについてご説明いたします。
開発工程をいくつかの段階に分け、各段階を独立したファンドとして組成する仕組み
開発型の不動産ファンドでは、用地の取得、設計・建築確認、建築工事、完成後の運営・売却まで、長い工程を経て事業が進みます。
当社では、この工程を段階ごとに区切り、それぞれを独立したファンドとして組成する方式を採用することがあります。
これは、段階ごとに必要となる資金の規模、開発期間、リスクの性質が大きく異なるためです。
一つのファンドで事業全体を対象とするのではなく、段階に応じてファンドを分けることで、投資家の皆さまにとっても運用期間やリスクが明確になります。
なぜフェーズを分けるのか――2つの目的
〇投資期間の適正化
事業全体を一つのファンドで運用すると、運用期間が過度に長くなり、投資家の皆さまの出資金が長期間固定化される可能性があります。
フェーズを分けることで、投資家の皆さまは各ファンドの運用期間満了時に償還を受けられることになります。
〇適切なタイミングの確保
市場環境が悪い時期に第三者へ急いで売却することは、投資家の皆さまの不利益につながるおそれがあります。
新ファンド(フェーズ2)へ適正価格で資産を引き継ぐことで、開発の完了やテナント誘致など、物件の収益性向上に必要な時間と資金を確保でき、その結果として投資家の皆さまの利益につながります。
「新しい資金で古い配当を払う」構造ではありません
ポンジスキームとは、新規の投資家から集めた資金を既存投資家への配当や償還に充て、あたかも利益が生じているかのように見せる詐欺行為です。
これに対し、フェーズの移行は通常の「不動産取引」です。
- ・フェーズ2ファンドは、募集した資金でフェーズ1ファンドから対象不動産を購入します
- ・フェーズ1ファンドの投資家への償還や分配の原資は、この売却代金です
- ・フェーズ2ファンドがフェーズ1ファンドの償還や配当を「肩代わり」する構造ではありません
ファンドの資金はファンドごとに専用口座で分別管理しており、フェーズの異なるファンドの資金が混同することはありません。
法令上も想定されたファンドの出口の一つです
不動産特定共同事業法施行規則第11条第1項第4号は、ファンドの約款に定めるべき事項として、「対象不動産を売却し、又は自己の固有財産とし、若しくは他の不動産特定共同事業
契約に係る財産とする行為」(対象不動産の売却等)に関する事項を掲げています。
つまり、対象不動産を他のファンドの財産とすることは、法令上もあらかじめ想定されたファンドの出口の一つであり、当社は約款に定めた手続きに沿ってフェーズの移行を行っています。
まとめ
当社が採用する段階ごとのファンド移行は、開発の進み方に合わせて資産を適正価格で引き継ぎ、各段階の運用期間を明確にするための仕組みです。
償還の原資は売却代金であり、新しいファンドの出資金が既存ファンドの償還や配当を肩代わりするものではありません。
この資産移行は法令上も想定されたファンドの出口の形態であり、当社も約款に基づく手続きに沿って運用しています。
今後も、丁寧な情報開示を続けてまいります。