職場環境について
残業時間の削減・業務効率化2023年11月29日 公開
2017年の投稿に「仕事が過酷」と書かれていたのですが、今もそうなのでしょうか。
ご質問いただきありがとうございます。
弊社では2020年度から「現場力向上活動」を開始いたしました。
結果、「ワーク・ライフ・バランスを取りにくい」と意見の多かった金型工場の繁忙期の残業時間が月80~100時間だったところ、月45時間を下回り、繁忙時期でない残業時間は月15~30時間以内まで改善される等、現在はそのような状況ではないと考えています。
現場力向上活動とは、トヨタ自動車様のTPS手法のリードタイム短縮での生産性向上を取り入れ、7つのムダ※を改善の切り口として、1歩、1秒、1日、1個、1箱、1枚の最小単位に拘ってムダの削減に取り組むことです。
1日100時間のムダを見つけることは困難でも、1秒や1歩のムダはすぐに見つかり、すぐに改善が可能です。1日の1秒のムダを10,000件改善した場合、10,000秒÷3,600秒=2.7時間/日の削減に繋がり、年間で考えると年稼働日2.7時間×365日-116日(休日)=672.3時間/年のムダの改善効果が得られます。
全工場全社員でこれらの改善活動を進めることで、より生産性を上げ、残業削減に繋げてきました。
具体的取り組んだことは、新規の自動化設備を急ピッチで導入することで作業効率を高めたり、新しく各チームに技術者を参画させることでさまざまな作業の自動化を進めたりする等、社員のワークライフバランスの向上を目指し、今もなおさまざまな施策を進めています。
現場力向上活動では、各工場で2週間に1回、7名ほどのチームを結成して活動しております。
また、これらを実施したことで作業時間の圧縮に繋がり、年10日間以上の有給休暇を取得する社員も増えています。
社員たちからも「家族にも喜ばれている」「自分の趣味に時間を費やせるようになった」等の声が挙がっており、徐々にワークライフバランスが改善し、社員が働きやすい環境が整備されてきている状況と考えています。
そして仕事に余裕が生まれたことで、社内の雰囲気は一層明るくなりました。
業務改善の手応え、喜びを感じた社員がさらなる改善案を自ら提案してくれる機会も増えており、会社として大変喜ばしいことと受け止めています。
引き続き、業務改善等を進め、社員が明るく働きやすい環境づくりに努めてまいる所存です。
※製造業における7つのムダ(かざふてつどう)とは?
7つのムダ「か」:加工のムダ
7つのムダ「ざ」:在庫のムダ
7つのムダ「ふ」:不良・手直しのムダ
7つのムダ「て」:手待ちのムダ
7つのムダ「つ」:つくりすぎのムダ
7つのムダ「ど」:動作のムダ
7つのムダ「う」:運搬のムダ