産休・育休後の復帰支援について
女性の働き方について2020年6月16日 公開
産休・育休をとった後、復帰できるか心配です。育休明けの職場復帰に関して、会社として何か取り組んでいることがありましたら教えてください。
- 取締役 人事統括本部長 大山 邦子
育休後の職場復帰へのサポート
育休明けの職場復帰は不安ですよね。私も経験がありますので、できる限り温かい気持ちで迎えようと心がけています。会社として取り組んでいることとしては、2点あります。
1点目は、産休・育休を十分にとっていただいて、ご自身の戻りたいタイミングで戻っていただくということ。それぞれご家庭の事情がおありでしょうから、復職時期をこちらから提案するようなことは一切ございません。各々の戻りたいタイミングで戻ってきていただければ、という考えでおります。
2点目は、戻ってくるときの受け入れ体制を整えていることです。しっかりと受け入れができる環境で迎えようという心構えでいます。弊グループは、産休・育休から復職している女性社員は多いので、復職しやすい環境は整っているかと思います。数年ぶりに職場に返ってきた仲間の緊張や不安が早く解消されるように、在籍社員の方から歩み寄ろうという心持ちでおります。
結婚したい、子供が欲しいと思うことは自然な感情だと思いますので、会社として全面的に応援しています。
時短勤務について
会社として、時短勤務は大歓迎です。本人が希望する働き方を実現できるように、会社としてできる限りのサポートを行います。
多くのママさん社員が、お子さんの体調不良で会社を休まないといけなくなったときに、会社に迷惑をかけてしまうことに対して、プレッシャーやストレスを感じてしまいます。それは私も経験していますので、共感できます。特に、インフルエンザや麻疹など、長期的に休まないといけなくなってしまったときのストレスは相当なものでしょう。
私自身、子供を保育園に預けていました。ですから、お母さんたちの気持ちは理解できます。「戻ってきてくれてありがとう」という気持ちで、希望する働き方を実現できるようにと考えています。
「正社員」での復職を推奨
子供の体調不良で会社を休むことが増えてしまうと、迷惑をかけないようにするために、「パートで家の近くで働く」という選択肢を考えられる人は多いのかなと思います。
私は、今「キャリアシップ窓口」という役割をしていまして、キャリアアップを目指す従業員やキャリアに悩む従業員のサポートを行っています。
先日、あるスタッフから「保育園が決まらないんです。でも戻りたいんです。」という相談を受けました。「民間でも探しているのですが難しそうなので、育休を伸ばせないですかね」と仰るので、「戻る気があればいつでも戻れるので、今やるべきことをまず一緒に考えましょうか。」と言いました。彼女が今やるべきは「今お子さんを預ける場所を確保すること」なので、まずは預け先を探しましょうというようなお話をしました。このように、育休から復職する際のサポートもさせていただいております。
多くの育休社員から寄せられる相談が、「雇用形態」についてです。「保育園が決まったので復職したいのですけど、パートにすべきでしょうか?正社員にすべきでしょうか?」というものです。
こういった相談に対して、私は「正社員での復職」を強く推奨しています。もちろん、あくまでも「最後は本人の気持ちで決めてくれれば」と思っていますが。
「働く時間が短くなるだけで、あなたのやることが復職前と変わらないのであれば、遠慮なく社員でいていい」と言っています。社会人として復職前と同じ仕事をしているのであれば、私は正社員での復職を望みます。
そう伝えると、ほとんどの人が「正社員」を選びますね。やはり、自分がどれだけ会社に貢献しているか、社会に貢献しているかを評価してもらうという意味でも、正社員で働くのとパートで働くのとでは、たぶん違うと思うんですよね。
従業員の仕事に対するモチベーションを高める意味でも、本人が望むのであれば、私は正社員のまま復職した方がよいと思っています。