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三進金属工業株式会社

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2025年10月27日 公開構造計算は面白い!三進金属工業の芳賀さんが語る設計の醍醐味とは?

PR インタビュー

建築物などを設計する際に必要な「構造計算」の業務。

実は、産業用ラックなどを設計・施工する三進金属工業株式会社でも、構造計算は重要な業務の一つです。

産業用ラックの設計における構造計算の具体的な業務内容について、東京支社の芳賀さんに説明していただきました。

三進金属工業の働きやすさや社風についても伺っています。

 

– 自己紹介と現在の業務内容についてお聞かせください。

東京支社の設計課で、構造計算を担当しています。
構造計算とは、安全かつ効率的に荷重を支えられるように、強度や安定性を数値的に解析・検証する業務です。

具体的には、設計担当者が作成した図面や資料をもとに、「柱のサイズは適切か」「強度は保たれるか」など安全性に関わる項目を一つひとつチェックしていきます。
当社が提供する産業用ラックには、人が出入りできる大規模な構造物もあります。

使用環境や荷重条件に応じて最適かつ安全なラックを提供するには、構造計算が必要な物件も多いのです。
私の仕事は社内で行うことが多く、業務上でお客様と直接お会いする機会は少ないです。

ただ、特注製品などの場合は確認することが多いため、私もミーティングに参加し、安全安心に使えるラックづくりに携わっています。

 

– 構造計算の仕事の魅力は何でしょうか?

構造計算は、入力の繰り返しが基本作業です。
入力した結果に対して、また入力してと反復していくうちに、数字が少しずつ改善されていきます。

その工程が楽しく、構造計算の魅力だと思います。

たとえば、「位置を少しずらせばこのサイズの部材でも強度を保てる」とか「ワンランク下の部材でも安全性に問題がない」など、常に新しい発見があって面白いですね。

お客様から見れば、コスト削減につながることもありますから、より良い提案を行ううえでも試行錯誤を続けています。

 

 

– 芳賀さんは一級建築士の資格を取得されていますが、資格を取得されたのはなぜですか?

端的にいえば、業務で必要な場面が増えてきたからです。
ラックは建築物ではありませんから、建築士の資格は基本的には不要です。

とはいえ、構造によっては法律的に建築物にあたるケースも存在し、まれに行政から指摘されることもあります。
近年増えている自動倉庫*も、その一例です。

一般的な倉庫の場合、フォークリフトで作業できる高さに合わせてラックを組み立てるため、ラックの高さはせいぜい6~7mくらいです。

これに対して自動倉庫は、天井に設置したクレーンで吊り上げるタイプの倉庫が主流で、ラックの高さが20m近くになる物件もあります。

そのような大規模な物件では、ラックの耐震性や耐久性などをより強化しなければならず、構造計算の方法が変わってきます。

従来のラックの構造計算では難しい物件が増え、資格を持たないと仕事ができなくなるかもしれないという危機感もあり、一級建築士の資格を取得しました。

*自動倉庫とは、物を保管したり、取り出したりする作業を、コンピューター制御された機械が自動で行う倉庫のことです。

 

– 資格取得は、かなり苦労されたのではないですか?

そうですね、2回落ちました(笑)。

会社の資格取得支援制度を活用して資格の学校に通わせてもらったり、昼休みや帰宅後も図面を描く練習をしたりしながら、ほぼ独学で勉強しました。

一級建築士の資格を取得したことで、仕事の幅が広がりましたし、お客様からの信頼性の向上にもつながっていると感じます。

一級建築士が計算しているということで「ちゃんとした会社なんだな」と評価してくださいますし、打ち合わせでも「建築士の人がこう言っているから」と、計算結果に納得していただけるなど、資格を有効活用できていると思います。

 

– 働きやすい職場環境を整えるために、福利厚生などの制度が充実していると伺っています。芳賀さんは、どんな制度が気に入っていますか?

いろいろありますが、秋になると「お米が配給される」という、他社にはないユニークな制度が気に入っています。

福島工場では、敷地の土地を利用してお米や野菜などの農作物を栽培しており、従業員が業務の合間に育てています。

収穫された農作物は社食のメニューとして出されるほか、各拠点の従業員に無料で配給されます。

米の場合、例年だと1人5kgくらいいただけます。
最近は米が高騰していますから、ただでもらえるのはすごく助かります。

 

– 仕事で、「これだけは譲れない」というこだわりやポリシーはありますか?

構造計算は、ラックの安全性を示す重要な指標ですから、「なぜその数値になるのか」といった明確な根拠も説明できるように努めています。

特に高層の自動倉庫の場合、建設主体がゼネコンというケースもあります。

この場合、ラックは設備ではなく建築物として捉えられ、構造計算も1から全部説明できないと「なぜこの結果になるのか?」「本当にわかっているのか?」と細かい部分まで指摘されることもあるのです。

こうした物件は今後も増えていくでしょうから、自分で計算した経緯や結果を説明できるように常に意識しています。

おかげでお客様からは「提案力があり、安心して任せられる」とか「技術的な相談にも柔軟に応じてくれる」といった好意的な評価をいただいています。

今後もお客様の信頼を維持・向上させるために、技術力や対応力を強化していきたいです。

 

 

– 今後の目標について教えてください。

ラックの構造計算において、さらなる精度向上と効率化を図ることです。
最新の解析ソフトや規格に対応し、安全性とコストバランスの取れた設計提案を行えるようスキルを高めたいです。

最新技術という点で少し気になっているのが、AI技術です。
進歩がめざましいので、構造計算もAIなら簡単にできる時代が来るかもしれません。

もっとも、人のチェックは不可欠でしょうが、人がやると1時間くらいの作業を数分で完了できるといったことになれば、効率化や生産性向上につながるかもしれないと、注視しています。

また、社内標準の整備や若手技術者への指導にも積極的に取り組み、チーム全体の技術力向上にも貢献していきたいです。

 

編集部のコメント

構造計算の世界は非常に奥が深く、ラックの安全性を高めるのはもちろん、コストを含め顧客の要望を実現していく重要な業務だと、芳賀さんの説明で理解できました。

併せて、仕事のために一級建築士の資格を取得された芳賀さんの熱意も感じました。

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興味のある企業をみつけたら、ぜひチェックして会社選びにお役立てください。

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