今回は、大阪の学習塾である類塾の、齋藤仁巳さんにインタビューを行いました。
教育事業部次長を務める齋藤さんは、類塾の事業方針を検討し推進したり、類塾を多くの人に知ってもらうための広報活動をするお仕事をされています。
そもそも類塾とはどのような学習塾なのか?どのようなことに力を入れているのか?その他事業に関する内容も含めてお聞きしました。
是非この記事を参考に、類塾についての理解を深めていただければと思います。
-Q.自己紹介とお仕事の内容を教えていただけますか?
齋藤仁巳です。類塾の運営母体である株式会社類設計室の教育事業部次長を務めています。
類塾(教育)事業の展開方針を定め、状況を見ながら事業を推進していくのが主な仕事です。広報や事業推進全般が担当範囲と言えるかと思います。
私は入社してからずっと教育事業部に所属しています。もともとは現場で講師をしていました。2009年からは教室長を務め、いくつかの教室を担当後、エリア担当をしたりなどを経て、2023年からは本部にて現在の仕事に従事しています。
-Q.類塾の良いところやアピールポイントは何でしょうか?
類塾のアピールポイントであり特徴としては、授業を「生徒が黙々と授業を受ける」「講師の説明を聞くだけ」というような形式ではなく、「生徒自身で考えて議論をしながら進めていく」など、生徒が主体的に授業に参加できるような形式で行っている点です。
一般的に皆さまが想像されているような塾とは異なり、生徒同士が対話や議論する機会を多く取り入れており、生徒が自分自身で考えて答えを導き出す、意見をまとめて言語化する、これらも大切にしながら授業を進めています。
そのため、他塾を経験していたり、類塾を初めて知る保護者の方々からは、「良い意味でこんな塾は初めてです。」と驚かれることも多くあります。
類塾では創業以来、こうした文化を大事にしてきました。子どもたち同士の関わりが深く、仲間意識が形成されています。私が入社する前から、卒塾後に同窓会のような会を開催して定期的に集まっているという話もよく聞きますね。学校とはまた異なる、同じ目的を持って戦った同志だからこそ、なのかもしれません。
このように類塾では、「勉強ができるようになる」ことはもちろん、その後の社会を見据えて、自分で考え、進路や未来を決めていく力を育めるような環境づくりに注力しています。子どもたちの将来をよく考えながら、「成長していきたい」「学びたい」という気持ち自体を育てていくという点が、類塾の良いところだと思います。
加えて、保護者の方々にとっては、「子どもの塾の先生」という枠組みを超えて、「子育てのパートナー」でありたいと考えています。
子育てや受験の正解は一つではありません。正解は無いとも言えるかもしれません。ゆえに、皆さん多くの悩みや迷いがあるのではないでしょうか。
教育に関するプロであり、多くの子どもたちと受験を乗り越えてきた経験を持つ私たちなりに、教育に関する最新情報の提供や、家庭での取組みのアドバイス、塾での子どもたちの様子を踏まえた接し方など、お伝えできることも多くあると思いますので、可能な限り総合的に生徒の受験や人生をサポートしていくつもりで取り組んでいます。
勉強、成績以外のことでも構いませんので、お困り事があれば是非頼っていただきたいと思っています。一緒に考えさせてください。
-Q.卒塾後に同窓会のように集まる塾というのは素敵ですね。実際に生徒や保護者の方から聞く、類塾の良いところを教えていただけますか?
同じ学校の同窓会はよくあることだと思うのですが、同じ塾の同窓生が卒業後も集まるというのは、比較的珍しいことなのではないでしょうか。ちなみに、当時の担当講師が声をかけてもらい、参加するケースもあるようです。
生徒からは「類塾で出会った友人が唯一無二の存在になっている」という話をよく聞きます。
生徒に希望の学校に入学してもらうこと、生徒の成績を向上させることは、我々の大前提のミッションと捉えていますが、塾での生活を通して、受験を一緒に乗り越えた戦友や同志と出会い、かけがえのない人間関係を築くことができる、それは類塾ならではの良いところなのではないかと考えています。
この背景には、さきほどお話したような議論をしたり発表をしたりする授業の形式が、お互いのことを理解するきっかけともなっていると思います。そういった意味では、大人になってからも大切になってくる「人間関係の築き方」も類塾で学んでもらえているのかもしれません。
保護者の方からは、「子どもが、塾が楽しい。早く塾に行って勉強がしたい。と言うようになって驚いている。」というようなご意見を多くいただきます。正確に数字で算出して比較しているわけではありませんが、実際に欠席率は極めて低い印象です。
また、「こんなことまで相談できるの!?」という声もいただきます。子育ての悩みはつきないと思います。いまを生きる子どもたちの意識や接し方を、多くの子どもたちをみている私たちだからこそ、相談に乗れることがあると思っています。
-Q.ここ数年での類塾の経営について、何か大きく変わった点はございますか? もしくは創業以来変わらず大切にされていることはありますか?
クラス編成や授業の方針や内容等については、特にこの10年は大きな試行錯誤をしながら様々な変更を行ってまいりました。
例えば、2016年に学習塾の中ではいち早く、探求講座を開始しました。社会や物事を深く考え議論する力を育成しています。個人での学びから協働的な学びが重要と考え、グループでの学びや異学年混合の授業にも取り組みました。(現在は探求講座など特定の講座でのみ実施)
2019年に遊学舎として年少世代への「遊び」を取り入れ、身体で仲間と共に学ぶカリキュラムもスタートしました(2022年廃止)。2023年からは、自然学舎・しごと学舎として本物の自然やプロの仕事に触れる学びの機会を提供しています。
過去の類塾を知っている方々は、現在の類塾を知っていただくと、その変化に驚かれるかもしれません。喜んでいただいている部分、変わってしまった部分などで戸惑いの声をいただくのも事実です。
そこは私たちのお伝えが不十分な部分でもあり、大変申し訳ない気持ちもございます。また内容によっては、思想的である、や、宗教的である、というお言葉をいただくこともありました。
2021年に社長が交代いたしまして、そこから今一度、お客さま、子どもたちの声を大切に、サービスや体制を再構築してまいりました。現在はそういったお気持ちにさせないように、ガバナンス体制も刷新しております。
その上で私たちの、創業以来変わらない考え方は、類塾での学びを通して「将来に活きる力を身につけてほしい」ということです。
このお話をすると「成績は伸ばしてくれないのですか?」「行きたい学校に入れるような勉強は教えてくれないのでしょうか?」などの誤解にもつながることもありますので、このインタビューのみでご説明しきることは非常に難しい点もあるのですが、生徒の成績を上げる、志望校に入学できるようにする、ということはもちろん大前提のミッションだと捉えています。
加えて、類塾は、受験に必要な知識をただ覚えたり得たりするだけではなく、それらを「生きる力に変えていけるように学び、学ぶ楽しさにつなげていくこと」を大切だと考え、教育に携わってまいりました。
2021年以降は、「受験対策」や「定期テスト対策」にも今一度力を入れております。
受験対策を含め、様々な子育てや進路、勉強法に関する情報を私たちも蓄積しております。こうした変化も含めて、詳しくは、お気軽に説明会に参加していただければと思います。
-Q.学力を上げるため、生徒や保護者の方にどのようなサポートをされていますか?
類塾には、50年間の生徒指導や入試結果の蓄積による、サポートツールと方法論があります。
50年間、約15万人以上の生徒たちを見てきて、伸びる生徒は目先の新出単元を追いかけるのではなく、復習しながら学んだ内容のつながりを見出していく生徒です。したがって、類塾では復習と定着に重きを置くカリキュラムを組んでいます。
毎週の授業と宿題、1週間後の定着を図るチェックテスト、約2ヶ月ごとの公開テスト、約4ヶ月ごとの講習授業で、1年間の学習内容の復習と定着を図れるサイクルを組んでいます。
また公開テストや入試開示得点の過去の蓄積は膨大で、そのデータから志望校に向けた立ち位置や志望校に必要な学力がどの程度かが明らかになっています。
その上で、子どもたち自身が自分で勉強を進める力を育むことが最大のサポートだと考えています。そのために「学習 3大ツール」を用意しています。
・1つ目に、まず、どうやって勉強すればいいのか、どのように頭を使えばいいのかをまとめた独自の教科別学習法である『勉強法・虎の巻』
・2つ目に、自分の今の成績なら、何を優先してやればいいかの期限とステップを明記した『成績帯別学習ロードマップ』
・3つ目に、受験生になったら、入試に向けて弱点を強化するために作成される『反復課題計画表』
この「学習 3大ツール」を利用していただき、時期や状況に応じて、生徒自身が「自分は今何をやればいいのか」が、いつでもわかるようになっています。
その結果、「類塾生は高校に入ってからも伸びる」や、「予備校に行かなくても受験対策が自分でできる」という多くの卒塾生の声をいただいています。
また、伸び悩んでいる生徒への指導法、子どもの心が開きやすくなる生徒面談の方法論を継承してきました。
例えば、「できない、やらない理由を聞く」のではなく、「気持ちから聞き、受け止める」など、つねに子どもの目線に立った効果的な指導をスタッフに研修し、社員全体で共有しています。
教室では、受験・進路指導に長けた経験豊かな講師、やる気を引き出すことが得意な教室マネージャー、保護者の子育て相談に寄り添う女性コンサルタントによる役割分担体制を取っています。
●すべての教科の基礎となる国語力の育成
幼児から受験生まで、一貫して国語力を伸ばすことに力を入れています。必要最低限な知識の習得はもちろん、知識を応用する思考力や、間違えを追求し振り返ることもすべて「国語力」が基礎となり、国語が伸びれば他の教科も伸びやすいことは公開テストの蓄積データから、明らかになっています。
類塾は、子どもが言語を習得するメカニズムまでに遡り、20年以上も音読暗唱に力を入れています。
例えば、類塾では1回の授業と宿題で、名文の音読を15回実施しています。年間700~800回の音読暗唱を実施することになり、1人の生徒が年間で10本以上の作品をスラスラ暗唱することができるようになります。
また、過去国語が伸びた生徒の取り組みを蓄積させ、『熟読反復法』『図解化トレーニング』『作文・記述トレーニング』などの育成手法へ反映されています。「言葉を吸収する段階」、「言葉を読み取る段階」、「言葉を生み出す段階」など習熟レベルに応じて、最適な課題メニューを取り入れることができます。
もちろん、このような考え抜いたカリキュラムを、それぞれの科目でもご用意しています。
●生徒の資質×答案分析による、生徒ごとの攻略指導
教科別の得手不得手はもちろん、覚えるのが速い生徒、粘り強く考えることが得意な生徒、要点を掴むのに長けている生徒、素直に順番に進めていく生徒、人に教えることが好きな生徒、逆境に強い生徒など、子どもたちの活かせる資質は様々です。
私たち類塾の講師は、教育機関として人の特性を掴む大切さを入社時から学び続けています。その生徒の資質を講師がよく把握し、大小テストの答案をよく見て思考回路や癖を分析します。生徒の思考や感情をよく理解し、言葉にして投げかけることで、子どもたちは「自分のことをよくわかってくれている」という特別な感情と意欲を生み出します。
その指導サイクルが、子どもたちの次の目標達成へのモチベーションとチャレンジ精神を生み出しています。生徒の資質をよく掴み、学習指導や育成に反映していくことはどの塾にも負けません。
●目標・目的に応じたコース・クラス
中学生は、公立高文理学科や難関校を目指す『難関選抜クラス』、入試に向けた実力養成を図る『入試特訓』、定期テスト対策を万全に進める『学対・反復講座』、英検取得のための『オンライン英検対策講座』などの授業を設置しています。
小学生は、早期に考える力を養い、学習習慣を身につける『本科算国』に加え、国立附属中や人気私立中を目指す『中学受験コース』、プリント演習を中心に苦手単元を集中的に克服する『類式学習サポート』、「なんで?」をたくさん考え、思考力を養う『根幹育成(低学年向け)』など、年齢と目的に応じたコースや授業を設置しています。
また、教科を超えた題材(自然現象・歴史・経済・時事問題・未来予測など)を扱い、議論を通じて、構造的に思考できる力を養う『探求講座(小3~高3)』や、紙芝居を用いて楽しく生命の進化を学ぶ『幼小探求(年中~小3)』を開講しています。
異学年で様々な角度の意見を聞きながら、思考を深める力は、大学受験で増加している総合選抜入試で求められる力や、何より自分で勉強を進める力を養成するのに、大いに役立つものだと考えています。
進路や受験形態が多彩になった現代では、生徒一人ひとりの特性と目標・目的に応じた学習内容を考えることが重要となります。
より良い選択肢を選んでいただけるよう、教育のプロとして様々な情報を提供するようにしています。
具体的には、当然ケースバイケースではあるのですが、例えば「この学校に合格したい」という要望があるご家庭であれば、もちろんそのご意向は尊重しながら「保護者の方や子どもの思考、特性に合うと思われる学校」や「類似の教育方針の学校」、「現在の成績から目指せる学校」なども進学先の選択肢として提案するなどの対応を心がけています。
受験は理想の人生を送るための一つの手段であると考えていますので、受験ありきではなく、少しでも将来を見据えたお話をすることで、明るい未来を描いていただけることを願っています。
-Q.思春期の生徒たちとの向き合い方について教えていただけますか?
昔から大切にしているのは「生徒の話をしっかり聞く」ということです。
生徒たちと同じ目線に立ち、勉強の話だけではなく、今どういう気持ちなのか、人間関係はうまくいっているのか。そのようなことも含めて、考慮したり想像しながら話を聞くよう、担当講師にも指導をしています。
類塾は集団塾ですが、一人ひとりの生徒たちとしっかり向き合うことを意識しています。
-Q.今後のビジョンについて教えていただけますか?
今の子どもたちにとって「楽しい学び・充実した学び」というのは何なのかということを、もっと包括的に示していきたいと思っています。
また、それらを通して、授業空間はどうあるべきか、個別の生徒とのかかわり方はどうあるべきか、ということを社員全員で考え、より良い教育の場を作り上げたいと考えています。
創業以来、類塾が変わらず大切にしているのは、「学びを楽しくする」という点です。類塾で学ぶと「学びが楽しくなる」、「学びに肯定的・積極的になれる」「先まで見据えて勉強する力がつく」ということを、今以上にはっきりと打ち出していきたいという気持ちが第一にあります。
その上で、生徒が志望校に合格する、より良い学校に進学する、より良い人生を送るにはどうすればいいのか、それらを最適な勉強の量と質でサポートできるようにしたいと思っております。
教室(事業)を拡大したいという思いももちろんありますが、それ以上に、当面は類塾を選び、通っていただいている生徒のより良い未来を実現することに注力していく予定です。
今後も、よりよい経営方針や指導方針を考え、改善を繰り返しながら、類設計室全体として取り組んでいる「自然学舎」「しごと学舎」(「こども建築塾」「こども起業塾」)などの学びの場とも相乗効果を出せるよう展開していきたいと思っております。
-Q.小学生・中学生やその保護者の方へ、メッセージをお願いいたします。
「学校で習う勉強」や「受験につながる勉強」というものは、子どもたちにとって避けられない道です。
今の時代、様々な理由や背景から、安心して授業が受けられない、学校で学ぶことができない、ということもあるかもしれません。
「学校に行くのが辛い・意味を見いだせない」「勉強を前にすると自分に対して否定的な気持ちになる」などという状況のご家庭や子どもたちも多いのではないでしょうか。
しかし、学ぶことはよりよい人生を作るためには必要不可欠です。社会に出ると、答えのない問題・課題に直面することが多くなります。それらを乗り越えるためにも、今は答えのある問題・課題を解決している、つまり生きていくための術を身につける貴重な期間なのだと思います。
類塾としては、子どもたちが未だ知らない考え方や解決方法を一緒に探り、伝えることで、共に人生を生き抜くための土台を固めていきたいと考えています。
保護者の方々には、中学・高校・大学への進学の可能性、そして人生の選択肢を広げていくことをお約束いたしますので、どうか安心していただきたいと思います。
「子どもの心の充実を大事にしつつ、学ぶ楽しさを知り、可能性を広げてほしい」というお気持ちをお持ちの保護者の方々には、ぜひ一度説明を聞いていただきたいと思います。
類塾は総合塾ですので、受験合格を目標に通う子どもたちのための指導も可能であり、定期テストの成績を上げるという目的の指導にも対応可能です。
進学コースのほか、様々な学びのコースをご用意しておりますので、いつでもお気軽にご相談ください。
まとめ
今回は、大阪の学習塾である類塾の齋藤さんに、お仕事の内容や類塾のアピールポイントや考え方についてインタビューをいたしました。
類塾は集団指導の学習塾ですが、勉強を教えるだけではなく「本質的な学びや指導」を追求している塾なのではないかとお話を聞いていて感じました。
進学校向けの受験対策コースの他、学校の定期テストの成績を上げるコースなど、生徒の状況や要望に応じて提案できるコースが多い点も魅力の一つですね。
総合塾として、子どもの「なんで思考」を大切にし、今後も多くの生徒にそれぞれに適した学習方法を示してくれる塾であると思いますし、類塾について語る齋藤さんからは、教育への熱い想いが伝わってきました。
口コミ回答サイトkaiでは、他にも類塾に関する様々な質問に対する回答を公開しています。ぜひ一度、口コミや質問への回答をご覧いただき、入塾の判断材料にしていただければと思います。