株式会社リバーヘッドシステムズ
機械設計、製造、IoT活用までをトータルで提案・サポート
石川県金沢市鞍月2丁目2番地 石川県繊維会館3F
今回は、機械設計分野で日本のモノづくりに貢献している株式会社リバーヘッドシステムズの川崎恵字社長にインタビューを行いました。
記事の中では、会社を設立した経緯や社員への思い、将来の展望などについてお聞きしています。
エンジニアを志している方はもちろん、日本が誇るモノづくりの未来に興味がある方は、ぜひ最後までお読みください。
父が呉服店を経営していたため、若い頃はその方向に進むつもりでいました。
実際に、そのような会社に入って修業もしていたのですが、父が早逝し、自らのキャリアを改めて考え直さなければならない状況となりました。
もともと経営者にはなるつもりだったのですが、自分の好きなこと、できることを改めて考えたとき、「システムインテグレーターのような仕事をしたい」と思いました。
IT関係の何社かにお世話になる中で、情報システム会社を立ち上げる計画を持ち掛けたところ、新たな事業部として任せていただく機会がありました。
新会社では、自動車運輸業務系のIT転換システムをクラウド化した製品を業界で初めて開発し、今では広く使われるようになっています。
それを置き土産に独立し、全く違う業種の機械設計分野を中心に手掛けるリバーヘッドシステムズを設立しました。
世の中は混沌としていて、暗いムードが漂っていたことを覚えています。
人手不足は今ほど深刻ではなかったのですが、サラリーマン時代はエンジニアが非常に過酷な環境で働いていると感じていました。
独立したのは、そのような環境をしっかりとケアしていける会社をつくりたいと考えたからです。
転職したとしても、過去のサラリーマン時代以上に良い会社が見つかるとも思えず、「社会に文句を言うよりは、自分の会社で自分が社会を良くしていくのが筋だろう」と決意しました。
幼い頃からモノづくりが好きで、プラモデルなどをよく作っていました。
母の実家は繊維系の工場を営み、ダイナミックに機械が動く様子に目を奪われていました。
機械の調子を整える叔父の姿を見るのも楽みでした。
IT業界を志したのは、コンピューターが好きだったからですが、目に見える形で動く機械には楽しさがあります。
世の中に与えるインパクトも大きく、機械の業界への関わりが年々深まっていきました。
顧客の幅広い要望を実現できる組織づくりを目指す上では、高い技術を持つ人材を多数擁する組織をつくりたいと考えています。
世の中にとって不可欠な資源である技術を活用し、日本のモノづくりの未来、ひいては社会全体の未来を豊かなものにしたいと考えています。
後継者の不在を除き、経営について何かしらの課題を抱えている会社をM&Aで譲渡していただいています。
社内のIT化など、情報通信環境の進化に伴い、ビジネスモデルの変化に耐えられなくなった会社を結果的に引き取らせていただくようなケースがほとんどです。
調子が良くない会社をうまく再生するM&Aは、バラバラの部品を用いて機械を組み立てる作業にも通じるかと思います。
会社を構成する歯車をきちんとアレンジすれば、社会の中でもっとうまく回るようになり、より大きく力強い歯車ができると考えています。
ツリー型ではなく、できるだけフラットな組織づくりを心がけています。
社内では、自分が話したい人に対し、いつでもフランクに話ができます。
私自身も「社長は偉い」などという考えは全く持っておらず、一人ひとりの社員とフランクに接するようにしています。
私は、来客の方にハンドドリップのコーヒーを入れて差し上げているのですが、社員と打ち合わせをする際も、できるだけ入れてあげています。
コーヒーを入れてもらって嫌な顔をする人はいないため、その場は話しやすい雰囲気になるでしょう。
また、少人数ではありますが、月1回程度のペースで私が社員を誘い、費用を気にすることなく美味しい食事を味わってもらっています。
社内では、社員が積み立てた資金に会社が補助する「ひまわり会」という親睦組織も立ち上げました。
食事会を催すか、旅行に行くかといった使い道は、社員が決めることになっています。
ちなみに、「ひまわり会」は大阪で譲っていただいた会社のカルチャーで、全グループ会社でも導入しようと考えています。
すべての社員に、健康で豊かな人生を過ごしてほしいと願っています。
会社としては自分の人生を真面目に、主体的に形成し、プロフェッショナルな仕事ができる社員を求めていますが、体調面の変化や仕事、生活の悩みごとは、歳をとればいくらでも出てきます。
そんなときに頼ってもらえる会社をつくっていきたいと考えています。
会社というものは、働く人たちが自分の人生を生きていくための大事なツールでもあります。
職場の仲間が助けてくれる機会もあるでしょうが、一人ひとりの社員に寄り添える会社が良い会社なのだと思います。
「本物志向のエンジニア」として成長してほしいということです。
本物志向のエンジニアとは、自らの成長だけでなく、周囲の仲間の成長もサポートできる技術者です。
自分の技術を仲間や後進にも共有・継承できるような人材になってほしいと考えています。
もちろん、「誠実さ」「率直さ」「正直さ」も必要です。
学びの機会やチャンスを自ら積極的に得ようとする姿勢を持ち、自分たちで新しい仕事の繋がりを構築しながらプロジェクトを推進する力を養ってもらいたいと思います。
社員が働きたいと思った場所に行って働けるような会社になれば良いと考えています。
会社が「ここに行って働いてほしい」というよりは、一人ひとりが自分の気持ちに沿って負担が少ない働き方ができるようになるのが理想です。
そのために、会社の基盤をもっと大きくしていくつもりです。労働者人口が減っている中、特定の地域単独でビジネスを完結させていくことは難しいですが、会社としてはできるだけいろいろな地域に窓口を設け、そこに柔軟に人を送り込んだりサービス対応ができるようにしたりすることが、経営者の役割だと思っています。
その上で、私と一緒に経営判断ができるほどの経験を積んだ方も会社にお迎えしたいですし、もっと言えば、この会社を任せられるほどの方に来ていただければ、という気持ちもあります。
リバーヘッドシステムズは「機会と機械が融合して人を育てる現場を大切にする」をテーマに掲げ、グループ全体で人材育成の環境づくりに取り組み続けます。
これからも新しい仲間を得て、企業として大きな成長を果たしていきたいと思っています。
社員一人ひとりが「技術」という大切な資源を抱えていることを自覚し、モノづくりの未来を明るいものにしていくためには、「日本のモノづくりをどう継承し、子孫に残していくか?」「先人たちが築いてきた技術に先端の技術を加え、どう発展させていくか?」を真剣に考え抜き、実際にやり抜くことが欠かせません。
そのような企業風土を育むためには、社員のまま大学の研究室で学べる「社会人共学者」の制度や、かねてより実施している研修のほかにも、日々の業務において新たな知識を得られる場を提供していく考えです。
仲間とともに成長できる環境でイノベーションを生み出していきたいという方とお会いできることを、心から楽しみにしています。
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