リーガルテックAIの強みについて
商品orサービスについて2023年8月30日 公開
リーガルテックのサービスが注目されていますが、どんな社会的意義や働きがいのある仕事ですか。また、貴社のAIの強みも教えてください。
ご質問ありがとうございます。
企業で不祥事などが起こった場合、テレビなどのメディアやSNSに取り上げられ、企業の根幹を揺るがす騒動に発展することもあります。
リーガルテックのサービスは「有事ビジネス」とも言われており、こういった企業の命運が懸かった緊急事態を収めるプロセスに携わります。
機密性の高い情報を扱う裏方のような立ち位置のため、関わったプロジェクトについて周囲に話すことはできませんが、「あのニュースの裏には自分の働きがある」と大きな働きがいや誇りを感じられるかと思います。
さらに、不正などが疑われた企業の無実を証明することも、リーガルテックの重要な役割です。
当社の理念は「情報社会のフェアネスの実現」で、リーガルテックは世論の正しい判断、裁判の正しい判決を実現するために必要なサービスと考えております。
続いて、当社のAIである「KIBIT」の強みについてもご紹介します。
まずは、当社の祖業であるリーガルテックAI事業での活用例をお話しします。
不正の事実関係などを調査する第三者委員会は、必ずメールチェックのフローをとります。
他社の場合、AIが機械学習に利用するデータベースである「教師データ」がメール1000通分も必要と言われておりますが、不正に関するやり取りはごく少数であり、わかりやすく不正を明示するメールもありませんので、正確なAI学習を実現できるものではありません。
しかし、当社の「KIBIT」は50通ほどの不正に関わっている可能性があるメールがあれば、AI学習を実現でき、場合によっては10通程度のメールでAI学習を実現できます。
単語レベルではなく文脈で不正を判定できるのも「KIBIT」ならではの魅力です。
例えば、ベテランの刑事や弁護士は、長年の経験からくる「勘」から不正を明らかにしていきますが、それは会話の一連の流れを読んで「勘」が発揮されるものと思います。
「KIBIT」も同じく、キーワード単位ではなく、メール文脈の流れなどから怪しいやりとりを判別します。
リーガルテックAI事業での業務はこのような感性を学べるやりがいがあり、加えてHDDやサーバーの証拠保全、データの発見や復元方法などの専門的なスキルも磨けます。
そして、リーガルテックAI事業で得たノウハウを他事業へ転換できないかと考え生まれたのが、ライフサイエンスAI、ビジネスインテリジェンス、経済安全保障事業です。
ライフサイエンスAIでは、創薬研究の効率化を支援、認知症診断の支援、入院患者の転倒転落のリスク予測など、ビジネスインテリジェンスでは、コンプライアンス・不正防止の早期発見、建設現場の災害リスク予測、さらに企業のコールセンターに寄せられる顧客の声を分析し、マーケティング活動や販売戦略に反映させる新規事業にも力を入れております。
新規事業である経済安全保障では、サプライチェーンや株主支配のリスク分析、最先端技術の情報漏洩対策など、近年特に注目されている領域に挑戦しています。
当社独自の自然言語系AIである「KIBIT」を活用することで、ビジネスの裾野がどんどん広がっていることも当社の強みです。