ドクターズ株式会社は、オンライン医療チーム・医療DXプラットフォーム・医療運用オペレーションを提供している会社です。
医療現場の医師の視点に立った本質的なデジタルヘルスサービスを実現するため、これからのデジタルヘルス時代をリードすることを目指しています。
今回の記事では、2500例を超える脳外科手術を執刀した脳神経外科医・指導医でありながらドクターズを起業した柳川貴雄代表取締役社長兼CEOに、起業のきっかけや事業の目的、将来展望などについてインタビューを行いました。
-自己紹介をお願いします。
高校卒業後に信州大学医学部へ進学し、脳神経外科専門医の道を志しました。大学在学中は部活動にも注力し、全日本学生テニス選手権大会に出場し、ベスト8に入ったこともあります。
信州大学医学部附属病院で初期研修課程を終えた後、アメリカ、カナダの大学に医学留学を経験し、脳神経外科専門医・指導医として大学病院や総合病院で勤務しました。
2018年に日本初の遠隔IoT連続心電図システム「医心電診」の開発とリリースを手掛けた株式会社ZAIKENを創業しました。2016年には、医療とIoTの活性化のために社団法人IoMT学会を創設し、2019年にドクターズの事業を開始しました。
-経営者として多忙な日々を過ごされていると思いますが、プライベートはどのように過ごされていますか?
最近は海外出張も入ってくるようになり、インプットする情報の種類も幅広くなってきたと感じています。プライベートでも業界の動向や海外の医療系サービスの動向等の情報を集めていることも多いです。
結婚しているわけではないので、プライベートの時間を持つというよりは、今はそのほとんどを仕事のために時間を費やしています。
ドクターズの取り組みがより発展し、より求められる状況になっている中で、やりがいをもって事業に邁進できています。
-医師を志していた頃から、起業をしようと考えていたのですか。
起業をしようと考えたのは、長野県で過ごした医師時代です。長野県は医療体制に対して高齢者の割合が多い医療過疎の地域で、医師の気力と体力で支えられている状況が続いていることを、診療の現場で日々痛感していました。
少ない人数で医療現場を支えている先輩医師たちの姿を目の当たりにして感じたのは、「医療現場を改善するためには、誰かがこの状況を変えなければならない」ということでした。その後、「より良い医療を提供できるよう自分がサポートしていきたい」という気持ちが強まり、起業を決意しました。
-起業後は多くの困難もあったと思いますが、どのように乗り越えてきたのですか。
地域医療の現場で頑張っている医師そして医療従事者の皆様の力になりたいという一心で、ここまで続けることができました。
ビジネスを成功させようという気持ちではなく、自分が体感した地域医療の現状を変えたい、地域医療を救いたいという思いを貫いてきました。それが、困難を乗り越える原動力になったと考えています。
-医師からスタートアップに。収入にも影響があったのではないですか?
もちろん、医師からスタートアップの経営者に転身するにあたってそれなりに収入にも影響があったことは事実です。
そこは覚悟の上でした。それでも自分がやらなければいけないという強い想いがあり、起業するに至っています。現場で奮闘されている先生方の力になりたいといつも思っています。
-デジタルヘルスケア、医療DXを事業のメインに据えた理由を教えてください。
当時、社会の主流になりつつあったITの力を活用すれば、医療現場をサポートする未来を創ることができるのではないかと感じたからです。
世の中には、遠隔医療、AIサービス、IoTデバイス、治療用アプリなど、デジタルヘルスサービスが数多く存在しますが、肝心の医療現場で本当の意味で役に立っているサービスは多いとは言い難く、この状況を改善し、デジタルヘルスの力で医療の未来をより良くしたいという想いを強く持っております。
-具体的には、どのようなサービスを提供しているのですか。
デジタル医療・ヘルスケアサービスを企画・開発する「Doctors Hub(ドクターズハブ)」、デジタル医療・ヘルスケアサービスのマーケティング・流通支援を行う「Doctors Next(ドクターズネクスト)」、総合病院のような本格的な医療をすべてオンラインで実現する「Doctors Station(ドクターズステーション)」の3つです。
「Doctors Hub(ドクターズハブ)」はデジタルヘルスサービスを創る支援を行うコンサルティングおよび開発事業で、アプリやデバイスを医療的にも有効なサービスに作り上げる支援を行っています。医療現場からのヒアリングや、企画・開発支援、臨床研究および臨床試験などの実施によるエビデンス取得支援、医療機器認証取得支援、論文学会発表による認知展開などをサポートしています。
「Doctors Next(ドクターズネクスト)」は、医療関係者に提供しているデジタルヘルス総合Webポータルです。Web上にはあらゆる診療領域のデジタルヘルスサービスの情報を集約されており、また、サイト内のチャットで医療機関からメーカーに掲載サービス製品の問い合わせをすることも可能です。このシステムは医療卸企業にもOEMにて提供しています。
「Doctors Station(ドクターズステーション)」では、我々が構築したプラットフォームを通して、あらゆるデジタルヘルスサービスをオンラインでユーザーに届けられます。デジタルヘルスサービスを国民の皆様へご提供するためのオンラインインフラの位置づけとなっています。
-3つのサービスを通じた貴社の強みをお聞かせください。
デジタルヘルス領域における、あらゆるサービスをワンストップで提供できることです。
「Doctors Hub」によって、それぞれのデジタルヘルスサービスが医療現場の実情に即した目線で開発・改良され、それらは「Doctors Next」で医療機関へと広まり、「Doctors Station」を通じてユーザーや患者様があらゆるデジタルヘルスサービスをオンラインにて享受できるようになっています。
一連の事業では、医療現場で活躍されている現役専門医を中心とした700名超の先生方にエキスパート医師として参画いただいています。
真に役立つデジタルヘルスサービスを提供するには、医師の皆様の声に耳を傾けて、先生方と強固な連携体制を構築しなければなりません。
-採用もされていると思いますが、どんな人にきてほしいですか?
デジタルテクノロジーで医療を変えていくという強い想いに共感してくれる人ですね。価値観は人それぞれだと思います。人集めは結婚観に似ているところがあると思います。結婚後に住む場所や働き方や育児の仕方など、価値観がありますよね。会社も価値観があって、カルチャーがあって、特有の制度があります。
弊社でいうと、その大きな軸となるのが「医療」という分野を変革したいという想いです。また、事業を急速に拡大しているフェーズでもあるので、新しい環境に身をおいて自らあらゆる答えを導き出していく主体性は必要です。急速に成長するスタートアップで自らの手腕を試したい人にきてほしいですね。
-今後の事業展望を教えてください。
より多くの医療機関や医師の先生方、患者様、事業会社を含めたステークホルダーを巻き込み、我々のデジタルヘルスプラットフォームをより活性化させることを目指しています。
そのためには、医療機関や患者様などのユーザーに明確な便益を提供しなければなりません。ユーザーが多様なサービスを一元的に利用できるようにするためには、デジタルヘルスサービスを提供するワンストップのインフラ環境整備が必須です。
現在、日本発のデジタルヘルスサービスを世界で展開していくことも視野に入れ、それを実現するためのデジタルヘルスプラットフォームの展開を国内外問わず進めております。そうすることで世界のどこにいてもデジタルヘルスサービスの恩恵を受けられるエコシステムを広げられると考えています。
-貴社で働きたいと考えている求職者の皆様に、メッセージをお願いします。
私は大学病院の医局から、新たに医療そしてヘルスケア業界の課題を解決するために起業という道を選びました。ドクターズのメンバーは、非医療業界を含め、さまざまなバックグラウンドを経て入社したケースが大半です。
我々は、どこにいても安全・安心な医療を安定的に受けられる社会を実現するため、デジタルヘルスケアサービスで貢献していきたいと考えています。これまでの取り組みからも、それがより現実的に進んでおり、デジタル化されたヘルスケアインフラが人々の健康寿命の延伸に大きく寄与する仕組みをしっかりとつくっていきます。
未来の可能性を大きく秘めたドクターズは、医療・ヘルスケア業界で新しいスタンダードをつくるための仲間を募っています。興味のある方は、ぜひチャレンジしてくださればと思います。